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「ネット民の内閣支持率高め」を伝える朝日新聞記事にモヤる

少し前になりますが、4月26日付の朝日新聞デジタルでこんな記事が配信されていました。

「ネットニュース・SNSだけ参考にする人、内閣支持高め」

 

 

→記事リンクはコチラ

 

インターネットのニュースサイトやSNSを参考にしている人では、内閣支持率は高く、憲法改正にも前向きーー。

ーー政治とメディアの関係に詳しい逢坂巌・駒沢大准教授は「インターネットやSNSだけを参考にしている人たちには、森友・加計問題など安倍政権のネガティブな情報があまり響いていないのだろう」と分析。「ネットやSNSでは、自分が好きなものの情報に触れるのは当然のこと。安倍政権は、経済指標を上げた『改革派』のイメージ作りをしており、働き盛りの男性でテレビや新聞をみない層に、好意的に受け止められているのではないか」と話す。

(以上、記事より引用)

 

だそうです。あまり長い記事でもないのに盛大にモヤったため、自分の中で整理していきたいと思います。

 

モヤリ点その① 朝日新聞デジタルはニュースサイトではないのか?

まずこの記事でモヤるのは、「朝日新聞デジタル」も立派な「インターネットのニュースサイト」の一つだということを綺麗に棚上げしている点です。

なぜでしょう?

全体=「新聞・テレビ」が主ニュース源(自分たちが影響を与えている)と思しき人たちと、そうじゃない人たちの間で、YES・NOが反転しているからでしょうか?

 

要は、自分たちの論調と逆なのが、気にくわないーーと。

「そもそもなぜ聞く耳を持たれないのか」という問題に目を瞑り、「朝日新聞デジタルはニュースサイトではない」前提で記事構成を始めた当該記事の朝日記者さんは、さらに謎の行動に出ます。

 

モヤリ点その② フォロー数17人の有識者?

 

コメントされている逢坂巌・駒沢大准教授(@osakaiwao)という方についてググりました。

2010年2月からTwitterをされていらっしゃいます。

2019年5月10日(金)時点で

Twitterのフォロー17人、フォロワー78人。

 

私とて38歳の昭和っ子。そんなにネット親和性が高い方でもないという自覚はあります。

ですがそんな私を持ってしても、この方を指して「政治とメディアの関係に詳しい」とは、よう言えんです……。(未だに新聞・テレビだけをメディアと定義するなら別ですが)

 

たった17人の購読者数では、この方自身に、SNSの情報はあまり響いていないでしょう。

むしろ、入れ替わり立ち替わりに学生がやってくる大学の先生をされていて、この数字。老婆心ながら、生徒たちに非好意的に受け止められているのではないか、と思ってしまいます。

HPを拝見しても、そんなにネットを使いこなしている感もなく……そういう方を「メディアに詳しい」有識者としてコメントを取りにいく、非常に恣意的な姿勢にモヤリました。

しかも「言ってるのは俺じゃないもん。准教授だもん」という姿勢がまた、モヤリをいや増します。

 

モヤリ点その③未だにテレビ・新聞が権威のような言い草

 

ーー働き盛りの男性でテレビや新聞をみない層に、好意的に受け止められているのではないか

 

アンケート主体がテレビ局を擁する新聞社ーー自分たちのアイデンティティもあるでしょう。多少、新聞・テレビを擁護したって文句は言いません。

「テレビや新聞を見ないから、正しいことを知らない・気づかないんだよ」的論調を張らなければーー!!

 

お子さんを亡くされたばかりの遺族から取材活動自粛を呼びかけるようなコメントを出されたり、17人のフォロー者からSNSの情報を収集してよしとする「政治とメディアに詳しい」御用学者の方からコメントを取ったり……

「報道」の価値と信頼、権威を下げたのは、直近だと滋賀大津の保育園園児交通事故報道に見るような、あなたたちテレビ・新聞記者ではないのでしょうか?

そういう振る舞いを「報道」とは思っていない人々が、ネットニュースやSNSを主な情報源にするようシフトしただけのことのように思います。

でも勿論、そういう人たちだって情報源の一つとして、「朝日新聞デジタル」(無料部分まで)は見ていると思いますけど。。。

新聞とネットニュースが完全に分断されているという非現実感。

これが新聞の「報道」かーー。

 

モヤリ点その④ネット民には目と耳がついていない?

この記事を見て感じたのは、状況が自分たちに都合が悪くなってきたら理論ではなく、(明言はしていないものの)相手を「ネトウヨ」と叩く、どこかで見たことがある論調ですーー。

なんだかこの記者さんが、ネットに親和性が高いのか低いのか分からなくなってきました。

まるで「安倍内閣」「憲法改正」を支持するネット民には、嫌悪感情だけで動く思考力・判断力が弱い人みたいな、自分なりの目も耳もついてない愚民のような扱いに感じたのです。

そういうことは各自の判断だと思うので、「内閣」「憲法改正」の是非については触れませんが。

私は日々、「Twitterには天才がたくさんいる!!」と畏怖を感じています。

 

モヤリ点その⑤ネットは保守?思想だけが満ち満ちた腐海か?

ーーネットやSNSでは、自分が好きなものの情報に触れるのは当然のこと

(だから准教授は、選ばれし17人の情報購読のみに限定しているのかもしれませんが)

 

そんな受け身なだけのネット・SNSの使い方がされていたのは、遠いダイヤルアップの時代のような気がします。

 

「甘い発言をしたら、すかさず反論を張られる」

「間違っていなくても、絡まれる」

「悪くなくても、批判される」

「関係ない人間からも叩かれる」

 

新聞・テレビ報道を鵜呑みにするだけの受け身の姿勢と違い、当世のネット住人は、全然楽じゃない。むしろSNSを中心として新たな戦国時代にさらされているーーという感覚があります。

「保守」「リベラル」「ネトウヨ」「ブサヨ」定義もよくわからないラベルを貼ったり、貼られたり。

右も左もそうでない人もいて、各々発信したりしなかったり、ロム専だったり、興味もなかったり。

そうした戦いの結果の判断であれば、「内閣支持」「憲法改正」反対派が、戦局を覆すど理詰めで論戦を張れていないだけのことではないかーー?

と、私はそのように思うのです。

 

モヤリ点その⑥結局、朝日が嫌われてるだけなのでは?

ネット活用者に郵送で質問するという前時代さは否めませんが、それを手間暇かけて返送してくれるとか、回答者は比較的優しい人たちのように思うのです。

それでも、このアンケート結果を見て思ったのはーー。

「これは単に朝日が、自分で情報を取捨・選択する人たちから嫌われているとか、信用がないだけなのでは?」

という疑問です。

 

さすが大新聞、新聞不況といっても、注目されているし読まれている。まだまだ一定程度の影響力はお持ちでしょう。

しかしそれは、逆にネット上で反作用を起こしてはいないでしょうか?

 

「北教組の先生の振る舞いが嫌いで、右寄りになった」

という話を多々耳にするように

 

「朝日がそう言うなら、コッチが正しいに違いない」

と、アンチな人々が多少「安倍内閣」「憲法改正」支持に流れているーーその可能性も否めない。

 

という疑念が浮かびました。

 

朝日新聞が、しばらく安倍内閣を誉めそやしたら、ネット民の内閣支持率はどう変わるのか?

このテーマでなくても構わないのですが、「報道」機関として、「検証」していただきたいものです。

もし反作用が働いていると証明できたなら、ネット版だけでも自分たちが思っていることとは逆の説を展開すれば、例え数パーセントでも、朝日さんは思うように世論を動かせることが証明できるのですから、悪い話ではないはず。

報道の原点に立ちかえって、事実の探求と検証、お待ちしております。

ちょっとした希望

上記の記事を配信したのが朝日なら、その後、熱心な国会ウォッチャーにして、発言者「踊(おどり)♥ウタマロ(@utamaro_)」さんを取り上げたのも朝日新聞でした。

 

「(前述の記事が)さすがに怒られたのかな?」

「クレームが殺到したのかな??」

と邪推したくなる揺り返しですが。

 

こうした記事に「もしかして社内で自浄作用が働いているのだろうか?」と、ちょっとした希望が見える気がするのです。

 

いくら「テレビ離れ」「新聞離れ」が囁かれようと、「速報性」「情報収集」の役割がインターネットサイト・SNSにシフトしようと、歴史ある大手マスコミの影響力がそう簡単にゼロになるわけではありません。

ですので、ブランド・影響力を実証するためにも、朝日が「安倍政権万歳!」と言ったら、ネット民はどれだけ内閣不支持に転ぶのか? あるいは転ばないのか?

もし、既存のマスコミ各社が体力が衰え切るまでに、その影響力調査の実証実験を行うアンケートを取ることができるのであれば、私はその報道精神を尊敬します。

 

「天皇陛下お気持ち表明」

「君の宗派は。」

といった方向性から

Twitterd話題のナルシストなメシア『俺』がジワる面白さww

という事例まで、Twitter民の「すごみ」は記憶にあるのですが。

 

NHKの「映像の20世紀」シリーズほどの超弩級でなくていいので

新聞・テレビならではの「すごみ」を感じたいです。

 

そういった意味では、北海道・十勝地方を舞台としたNHKの朝の連続テレビ小説「なつぞら」は、すごいです!!

 

「十勝パートは、さらっと景色・自然を舞台セット的に扱われて終わるのだろう」と思っていたのですが、まさか酪農の厳しさから、農協問題まで踏み込むとは!!

今までの朝ドラのイメージが変わった良作です。

最近、コメディ路線なのと、ヒロインが成長して東京進出が本格化しそうな気配が気になりますが。

「NHK」「朝ドラ」というかなりのブランド力を持った媒体が、「酪農」「農協」「十勝」を真摯な姿勢で伝えてくださることは、とても力強い「報道」のように感じます。

まだ未視聴の方は、今からでも「なつぞら」、ぜひご覧ください!!

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