こんにちは、帯広市民にして十勝民
また道東(ひがし北海道)民であり
北海道民かつ日本人、最終的には地球人のみさきゆみこです。
例えば帯広至上主義のように、「自分の所属するカテゴリ内で、アイデンティティをどこかに置きすぎて、井の中の蛙的な視野狭窄に偏ってしまうのを気をつけなくてはならない…!!」と自戒する日々です。
周囲に、北海道や地域「大好き!」を発信する方々が増えたのを頼もしくも思いますが、一方で、発信することが目的になっているのか「ちょっと待って!!」と言いたくなることもあります。
例えば、こんな発言を見かけました。
「道東は〜ですが、ひがし北海道は〜なんですよ〜」
「道東」≠「ひがし北海道」ではありません。
「道東」=「ひがし北海道」です。
ただでさえ「道東」という既に通用している名称があるのに、わざわざ「ひがし北海道」とリブランディングすることに意味があるの?
という懐疑的な意見がある中、「ひがし北海道」をPRしたい側が「何も分かっていない…」と思われては、共感は得られにくいでしょう。
あまり自分がやりたいことや専門とは縁遠い分野でのウッカリミスなら、まだいいでしょう。人間だもの。
ですが「観光PRがしたいです!」
「道東は〜ですが、ひがし北海道は〜なんですよ〜」
「さあ、私たちと一緒に十勝、釧路、根室、オホーツクの枠を超えて一緒に盛り立てていきましょう!」
と気勢を上げても
「いえ、あなたとは無理です…」となりかねません。
現在、ひがし北海道ブランド化推進協議会が立ち上がり、「ひがし北海道」をブランド化していく機運が高まっています。
盛り上げようと活動されて方々がいらっしゃる一方、別の方々とはいえ「道東は〜ですが、ひがし北海道は〜なんですよ〜」……これでは台無しです。
「道東」≠「ひがし北海道」のような発言をしてしまうと、「よく知りもしないのに……」「どうして私たちの代表みたいな顔をして無責任に適当なことを言っているのか?」と要らぬ反感を買ってしまう危険性もあります。
当事者でなくても、そうした発言の中身をよく見ず、「頑張っているから」「観光推進・PR仲間だから」と応援のつもりで同意したり、記事の拡散に協力しても、それを見た人たちから「あんな発言も正さないなんて…」「どういうつもりだろう?」「なんなの、あの人たち?」と思われかねません。
例え仲間を増やす目的のためでも、せっかく頑張って地域を思って発信し続けても、「何も分かっていない…」致命的なミスが含まれるだけで、心の距離が縮まるどころか、溝が深まってしまいます。
コツコツ積み重ねてきたものをいきなり破壊し、周囲もろとも地に落としかねない発信。
とても勿体無いです。
「どうして頑張っているのに、地元からの反応が薄いんだろう?」
「賛同してくれるのは一部の人だけで、それ以上仲間が広がらないんだろう?」
それは移住者・地元民関係なく、もしかすると「道東」≠「ひがし北海道」のような発言を、無自覚にしていた可能性はないでしょうか?
SNSであれば、そうした投稿に「いいね」「RT」している人ごと信用を失いかねない、うかつな発言はしてないでしょうか?
例えば、もう一つ例を挙げます。
自分のまちが大好きで自慢したい! 気持ちは分かりますが「ヤチボウズが見られるのは釧路だけ!」といった事実に反したことを言ってしまうと、「はぁ!? うちにもありますけど!?」と他地域に対して角が立ちます。
※ヤチボウズは釧路湿原のものが有名ですが、道東エリアの湿原で見られ、横山裕二先生の「十勝ひとりぼっち農園」(少年サンデーにて連載中)にも登場しています。
そういう発言を繰り返された方から「ひがし北海道、一緒に盛り立てていきましょう!」と言われて、「YES」を引き出せるのは、よほどの強者です。
だからこそ不要な衝突を避けるためにも、知識を蓄えたり、調べることは重要だと考えます。
発信するだけでなく、まちのことを学び、知ろうとすることも地域愛です。
もちろん人間のすることですから、「なるべく、名前といった大事な部分は気をつけたい」と思っていても、私だってやらかします。
クオリティが大事なお仕事をされている方ならなおさら、自分のためにも「大好きなまち」のためにも「勿体無い」をなくすべく
その投稿内容、発信する前に一呼吸置いて、調べてみませんか?
※本当は本文中に「道東(ひがし北海道)」4管内の写真を入れたかったのですが、根室管内の写真がありませんでした。ごめんなさい。